ピザから円の面積の公式ができた!

【西成先生】はい。補助線をかいてできた三角形と元の三角形は合同なので、「長方形の面積の半分」が「二等辺三角形の面積の合計」、つまり「円の面積」になるんです。先ほど求めた長方形の面積を半分にしましょう。

円の面積=長方形の面積÷2
=半径×直径×円周率÷2

【西成先生】このままでも公式として成り立ちますが、直径は「半径+半径」でもありますから、そう置き換えて、すっきりさせましょう。

円の面積=半径×(半径+半径)×円周率÷2

分配法則

=(半径×半径+半径×半径)×円周率÷2

(半径×半径)が2つあるから

=2×(半径×半径)×円周率÷2

2÷2=1で2が消える

=半径×半径×円周率
ここがポイント!<円の面積の公式>
半径×半径×円周率=円の面積
壁に開いた大きな丸い窓を通して地平線の夕日を見ている男
写真=iStock.com/mikkelwilliam
※写真はイメージです

【郷さん】おお! なんで半径と半径を掛けるんだろうとは思ってましたけど、実は半径と直径を掛けて2で割ったら「半径×半径」になるということだったんですね。いやぁ、知らなかった。

【西成先生】はい。もちろんいま説明で使ったピザは正百角形ですから厳密には円ではありません。ただ、いまの式の求め方は正一万角形でも、正一億角形でも同じ。円をどんどん細かく分割していけば、そのすき間は0に近づくんです。

(イラスト=meppelstatt)
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