「自分らしさを大切にする」は視聴者に伝わるか

朝ドラ視聴率が普通に20%を超えていた11年前の話ではある。が、そこから読み取れるのは、朝ドラ視聴者は「いつもの朝ドラ」を求めているのかも、ということだ。

「おむすび」のギャルが「いつもの朝ドラ」か、という疑問はある。だけど安室(奈美恵)ちゃん世代が40歳をたっぷり超え、50歳間近になっている。

「おむすび」制作陣は彼女らが朝ドラ視聴世代になりつつあると読んでいるのか、はたまた彼女らを新規開拓しようとしているのか。

NHK連続テレビ小説の主演バトンタッチセレモニーで質問に答える橋本環奈さん=2024年9月4日午後、大阪市
写真提供=共同通信社
NHK連続テレビ小説の主演バトンタッチセレモニーで質問に答える橋本環奈さん=2024年9月4日午後、大阪市

「おむすび」の公式サイトを見ると、「どんなときでも自分らしさを大切にする“ギャル魂”を胸に、主人公・米田結が、激動の平成・令和を思いきり楽しく、時に悩みながらもパワフルに突き進みます!」とある。

ギャル=自分らしさを大切にする人、という規定が、どこまで視聴者に伝わるだろう。“朝ドラ好き魂”を総動員し、もう少し見ることにしよう。

(初公開日:2024年10月16日)

【関連記事】
遊女は「人参10本分の値段」だが、美少年なら30万円…次のNHK大河の見どころ「江戸の風俗街」の驚きの階級社会
妻の倫子、天皇の后・彰子、そして…NHK大河では描かれない藤原道長が死後を託した意外な女性皇族の名前
「テレビ復帰は絶望的」は大した問題ではない…ダウンタウン松本人志に残された芸人として生きる"唯一の道"
中山美穂さんの親族に群がる「マスゴミ」に見えてしまう…「芸能人の死」を報じる新聞・テレビに欠けていること
視聴者に見放され「マスコミの代弁者」に…"斎藤元彦知事の復活"が示すモーニングショー・玉川徹氏の限界