「他人」より「自分」に矢印を向ける

ある日、母より「英雄と凡人の違い」という言葉が送られてきました。

“「英雄」は、自分にできることをただやっただけの人で、「凡人」は、自分にできもしないことを妄想しながら、自分にできることすらやらない人。”

とても腑に落ちました。誰かや何かのせいにして、耳をふさぎたくなる、グチを並べる人がいます。そういう人に限って、「自分にできることはすべてやりましたか」と聞くと、必ずやっていないです。人間の悩みは、大きく分けてこの4つだと言われています。

①健康
②仕事
③人間関係
④お金

そしてどの悩みもたいてい、「できないことがあるから」ではなく、「できることをやっていないから」起きると思います。できることをたんたんとやることも、それを人に協力してもらうことも、確かに簡単ではありません。だけどそのために、私が大切にしていることがあります。

「正しさ」より「楽しさ」を
「強要」より「共感」を
「完璧」より「前進」を
「評価」より「感謝」を
「グチ」より「希望」を
「他人」より「自分」に矢印を
そして何にも増して「行動」を

自分の人生にしろ、社会にしろ、本気で「変えたい」のであれば、これを心がけたほうが良いと思います。多くの人は、心の底から「変えたい」のではなく、ただただ「言いたい」だけなのかもしれません。だからこそ、これに徹することができたなら、あなたは現状を打破する希望になれると思います。

大きな挑戦ほど、失敗の確率は高い

アインシュタインの話でこんな話があります。

アインシュタインが学生の前で、黒板にかけ算を書いていく。9×1=9、9×2=18、9×3=27 ……そして9×10のところで、91と書いた。学生たちは、アインシュタインのその間違いを笑った。それを見て、アインシュタインはこう言った。

「私は、9個の問題を正しく書いた。だけど君たちは、それを讃えようとはしない。そしてたった1個の間違いを笑っている。」

こういう話や名言といったものは、偉人の名前が使われているだけで、それが本当かわからないことが多いです。ただ、これが本当にアインシュタインが言ったものであったとしても、そうでなかったとしても、私は内容に共感します。

今の日本は、挑戦の難易度がとても高いように感じます。挑戦する前から「ムリだよ」と呪いの言葉を連呼され、挑戦して失敗しようものなら「ほら見ろ」と笑われる。成功したところで嫉妬される。

イギリスにいたとき、何かに挑戦しているというだけで劇的に褒められたことが、恋しくなるときもあります。挑戦が大きなものであればあるほど、失敗する確率も上がります。だから「失敗するよ」と言えば、その言葉が当たる確率は高いに決まっています。それに、人のやっていることにケチをつける理由のほとんどは次のどれかに当てはまるでしょう(ごくまれに建設的な意見もあるとは思います)。

①行動しない自分を正当化したい
②注目を浴びているものへの嫉妬に狂って足を引っ張りたい
③自分の人生に不満だらけで憂さ晴らしのサンドバッグを探している
④挙げ足をとることで優越感に浸りたい
⑤とにかく何にでもケチをつけないと気がすまない
⑥別の正義に自分の正義を叩きつけたい
⑦ヒマ