絶対に「根拠」のない飲み会はしてはいけない

最もあってはならないのは、負け戦に上司を担ぎ出すことです。

私も、広告営業の担当者や部下の編集部員から頼まれてクライアントとの飲み会に同行したけれども、実際にふたを開けてみたら、「そもそも相手が広告を出す予算など持っていなかった」「相手がまったく決裁権のない人物だった」ということが何度かありました。

戸賀敬城『ビジネス会食の技術』(三笠書房)
戸賀敬城『ビジネス会食の技術』(三笠書房)

「会社の経費でおいしいものを食べられてよかった」という話では済みません。会社の予算を食いつぶしていたら、結局は自分のクビを絞めることになります。

飲み会は結果を出すためのものですから、絶対に「根拠」のない飲み会はしてはいけません。

特に上司を連れて飲み会を開催する以上は、「お金を引き出せる可能性がある」ということが前提でなければ意味がないのです。「根拠」が見つからないうちは、会議室で話し合っていれば十分です。

飲み会をセッティングする前に、相手の背景をできる限り調べ尽くすというステップを踏むように心がけましょう。

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