飲み会をセッティングする際に選ぶべき正解の場所はどこか。編集者の戸賀敬城さんは「飲み会のお店選びで大切なのは、キーパーソンの自宅の最寄駅沿線にあるお店を選ぶことだ。帰りのことまで気を遣えば、好印象を与えられる。一方で、これを破ってまでほかのお店をセッティングするのであれば、それ相応の理由が必要だ」という――。
※本稿は、戸賀敬城『ビジネス会食の技術』(三笠書房)の一部を再編集したものです。
普段から「お客様を主役にする」ことを徹底する
飲み会をするうえで、絶対に忘れてはいけない原則があります。
それは、お客様を舞台の「主役」として扱うことです。
たとえば、私たちがクライアント企業と飲み会を開くとき、編集部側の主役は編集長の私かもしれませんが、あくまでも飲み会という舞台の主役は、決裁権を持った相手のキーパーソンです。
たとえ飲み会の会計は編集部が持ったとしても、広告のためにお金を出してくれるクライアントがやはり偉いわけですから、絶対に相手を立てなければなりません。
だからこそ、私は「演出家」に徹するようにしています。お店を選ぶときは、相手が苦手な食べ物を出すお店を避けるのは当然ですが、できるだけ喜んでもらえるように心を砕きます。
「そんなの当たり前だ」と思われるかもしれません。しかし、普段から強く意識していないと、思いがけず失礼な態度をとってしまい、相手を主役として立てることができません。
私も普段から編集部員たちに、「お客様を主役にしろ!」と口を酸っぱくして言っているのですが、それでも無意識のうちにミスを犯してしまいます。