プレゼンの上手い人とそうでない人は何が違うか。広報アドバイザーの鶴野充茂さんは「説明下手な人の典型例は、プレゼンの締めくくりで『いかがでしたか?』という言葉を使い、相手の理解や共感を得ようとする。一方、『説明上手』な人は、同じ状況で『お願いできますか?』と明確な次のステップを提示することで、相手に具体的な判断や行動を促す」という――。
※本稿は、鶴野充茂『上手に「説明できる人」と「できない人」の習慣』(明日香出版社)の一部を再編集したものです。
「困難です」とはっきりと伝えることに抵抗がない
上手に説明できる人は相手の文脈を見る、
できない人は相手の顔色を見る。
できない人は相手の顔色を見る。
相手の話を聞いていて、問題点を指摘する必要があるとき、あなたはそれをうまく伝えられますか。
「申し訳ありませんが……、ちょっと気になる点があって……、もし良ければ……お話しさせていただいても?」
説明下手な人は、相手の反応を過度に気にして遠慮がちに話してしまいます。
もちろん、相手がどのような反応を示しているのかを見ることはいいのですが、「修正を提案すると気を悪くされるのではないか」と顔色を気にするあまり、意見をうまく伝えられなかったら意味がありません。
もちろん、相手に対して失礼な物言いは避けたいところです。「どう伝えたらいいかわからない」という人も割と多いのかもしれません。
一方、説明上手な人は、このような言い方をします。
○「現在のアプローチでは目標達成が困難です。具体的な問題点は3つあり、それぞれに対する解決策を提案します。」
人によっては、「こんな直接すぎる物言いはできない」「失礼じゃないか」と思うかもしれませんが、そうではありません。
説明上手な人は、相手が必要としている情報は何かをつかみ、明確に伝えることを重視しています。そのため、相手が誤解しないように「困難です」とはっきりと伝えることに抵抗がないのです。