中小企業の倒産と若者の失業というリスク

同日、中国財政省(わが国の財務省に相当)は期待が高まった財政出動を明示しなかった。財政政策の不安上昇から中国株を売る投資家は増え、8日の上海株は下落した。12日、藍仏安財政相は新たな財政出動案を発表した。内容は中央政府と地方政府に分かれる。中央政府は特別国債を発行して資金を調達する。公的資金を国有大手銀行に注入し、金融システムの安定性を高める。

不動産バブル崩壊以降、中国人民銀行は金融を緩和し、銀行の融資増加を目指した。しかし、住宅価格の下落により建設活動や企業の設備投資は伸び悩んだ。需要伸び悩みの一方で供給は過剰になり、銀行が利ザヤを確保することは難しくなった。

その状況が続くと中小企業の倒産は増え、若年層の雇用・所得環境の悪化懸念も高まる。中国政府はそうしたリスクを先んじて抑制しようとしている。中央政府は国債発行で調達した資金を使い、奨学金枠の倍増など学生支援、地方政府の財政支援も計画している。