タブレット端末で授業を受ける高校生
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いまや授業にタブレットは必須だが……

小・中学校や高校で、いまや授業の必需品となったタブレット端末。公立高校では、これまで国の交付金を活用して1人1台のタブレット端末を整備してきたが、コロナ禍が明けてから保護者負担に切り替える自治体が増加している。入学時の費用増に保護者から悲鳴が上がっている。

1人につき10万円近い負担増

「タブレット端末の購入費は、家計に大きな負担です。うちは小・中学生の子どもが3人いるので、全員が県立高校に通うと、学費とは別に22万円を超える金額を負担することになってしまいます」

香川県高松市に暮らす福本由紀子さんはそう話す。

香川県は、県立高校の授業や宿題に使用するタブレット端末について、来年度の新入生から、公費負担から保護者負担に切り替える予定だ。端末の価格は約5万5000円。学習支援やセキュリティーなどのソフトウェア利用料と合わせれば、7万5000円ほどかかる見込みだ。

福本さんは7月、ママ友らとともに「香川県の高校生のタブレットについて考える会」を立ち上げ、9月中旬から地元商店街などで署名活動を始めた。

「お金に余裕がある家庭ばかりではない。子育て世帯にとって1人につき10万円近い負担増が厳しいことを、知ってほしい」

街頭やオンラインサイトで募った署名は、今月中に県の教育委員会に提出する予定だという。