経験不足の営業は即座に反論する
ちなみに勉強しないと、どんな結末になるのでしょう?
その結末を引き受けるのは誰でしょう?
未来の選択肢が減ってしまう?
希望の学校に進学できなくなる?
希望の職業につけなくなる?
それらの結末を引き受けるのは子ども自身です。ですから、「勉強するかどうかは子どもの課題だ」とアドラーは言います。
相手が話すことにまったく共感できないことや、理解ができないこともあります。
あなたが大事にしているものを否定されることもあります。
そんなときにはどうしますか?
コミュニケーションがうまくできない人は、すぐに否定をしてしまいます。
たとえば、あなたが営業だとして、「おたくの商品、高すぎるね」と言われたら、どのように返しますか?
「いえ、ぜんぜん高くないですよ。A社の商品に比べてこの部分が優れていますから、安いくらいですよ!」
このように、経験不足の営業は即座に反論します。
雑談がうまい人は、理解ができないことでも否定をしません。
大事にしていることを否定されても否定で返しません。
「そうですよね。高いと思いますよね」
このように、「あなたはこう思いますよね」と返すのは、相手と共感をするだけであって、自分の意見を曲げることではありません。
「相手が自分と同じ考え方を持ってくれない!」
そういった悩みは、課題を分離できていないことから起きます。
相手とあなたは違う人間です。
同じ方向を見ることができたらそれはうれしいですが、違う方向を見ても大丈夫です。
お互いの選択の自由を受け入れると、自由な人生に変わります。
銀座クラブのホステスの相槌はなぜ価値があるのか
できない人はやる気を削ぐ言葉を連発する。
「これやっといて」
「あなたには無理かもしれないけどやってみる?」
こんな言葉を言われたとたんに、やる気が下がる人が多いでしょう。
雑談が上手い人は、人のやる気を高めるのが得意です。
やる気を上げる言葉をいくつかご紹介しましょう。
ポジティブなフィードバックの技法を身につけたら、対人関係はかなりスムーズになります。
まずはほめ言葉のバリエーションを覚えましょう。5つの言葉の頭文字のSをとって、「5S言葉」と名付けました。
①最高です!
②素敵です!
③素晴らしい!
④すごい!
⑤さすがですね!
知り合いの経営者に銀座のクラブに連れていってもらったことがあります。連れて行ってくれた方は、ホステスさんたちに「すごい!」「さすが!」と言われてご満悦。
会計時、二人でハイボールを数杯飲んだだけで10万円。彼は女性たちの「すごい!」「さすが!」にそれだけの価値を感じているわけです。
フジゲンという世界的なギター製造会社があります。
創業者の横内祐一郎会長の講演会に参加したことが数回あります。世界的なギター会社と経営者として大成功した彼の運命を変えたのは、希望を与えてくれた言葉だったそうです。