TBSの営業も最近は顔写真を載せている

TBSに勤務していた時代には、名刺に色々と書くのは意味がないことだと考えていました。会社名と部署名、名前、それに連絡先があれば十分。仕事をする相手にとっては、「TBS制作局制作二部」という情報さえあればいい。わざわざプロデューサーという肩書を名刺に書いている人を「自分のプロデューサーとしての能力が低いから書いているんだ」と思っていました。実際、プロデューサーという肩書を持つ人には、まっとうな人もいるけれど、いかがわしい人もいます。

そんな自分が「バラエティプロデューサー」を肩書に使い始めたのはなぜか。フリーランスになったことがきっかけでした。

名刺交換をする相手には、事前に自分の仕事の実績を知っていてアポイントを取ってくれる人と、たまたま一緒に仕事をすることで名刺交換をする人がいます。今の仕事で調子がいい人ほど、実績を知らないフリーランスに「誰かわからないオッサンだろう」という態度で接してくる。テレビ業界に限らず、一つのプロジェクトに様々な関係者が集まるIT業界でもそういう人がいると聞きます。

自分が名乗るときも、肩書がないと、ただ「角田です」と言うしかなくて落ち着かない。そこで、自分の仕事を端的に説明する肩書として「バラエティプロデューサー」を使い始めたのです。

名刺の裏には、これまでの仕事の実績をびっしり書いています。「裏に死ぬほど書いてあります」と紹介すれば会話のアイスブレークになりますし、過去の実績にピンときてくれれば、そこから仕事に繋がることもあります。名刺は自分を売り込むチラシであり、企画書でもあるのです。最近ではTBSのような大企業の営業でも顔写真を載せた名刺を使っています。

角田氏が実際に使う名刺の裏面。様々な色や級数を用いて「バラエティ」を表現する。
角田氏が実際に使う名刺の裏面。様々な色や級数を用いて「バラエティ」を表現する。

相手を慮るよりも、仕事相手に自分をどう見せたいかが先に来ればいいのではないでしょうか。