今年9月に迫った、2020年のオリンピック・パラリンピック開催都市決定。その陣頭指揮を執る招致委員会の竹田恆和理事長に、招致への意気込みを聞いた。

――招致活動の現状はどうですか
東京2020オリンピック・パラリンピック招致委員会理事長  竹田恆和氏

1月7日に立候補ファイル(詳細な大会開催計画文書)をIOCに提出し、国際プロモーション活動も解禁となりました。今後は国内の招致機運を高めていくことと同時に、すでに高い評価をいただいている東京の計画の素晴らしさと都市力・プレゼンスを世界中に強く訴えていきます。

また100名強のIOC委員に、9月7日のIOC総会で東京に投票していただけるよう、各種スポーツの国際大会や国際会議で働きかけたり、より良いプレゼンテーションができるよう準備を進めているところです。3月4~7日には、立候補都市が適正に大会運営ができるかを評価し、IOC委員への報告書をまとめるための評価委員会が来日し、会場予定地などを視察しますので、良い報告をしてもらうための準備も行っています。

――招致することの意義、メリットにはどのようなものがありますか

まず、次世代の日本を担う子供たちに、オリンピック・パラリンピックを通じて「未来への夢を持つ」ことを経験させてあげたい。私自身、1964年の東京オリンピックを実際に見て、感動と興奮を覚えたことを記憶しています。20年にオリンピック・パラリンピックを東京で開催することで、ぜひとも今の子供たちにも、将来に向けたスポーツの夢と感動を感じ取ってほしいと思います。

64年に建設された様々な競技場やスポーツ関連施設は、これまで多くの日本のスポーツの最前線を支え、活躍してきました。これらは今なお皆様に利用されている素晴らしい施設ですが、現状の国際競技大会の基準に合致しないものも出てきています。子供たちが今後活用できる施設にリニューアルするためにも、20年オリンピック・パラリンピックを開催することが最も有効だと考えています。