2つ目は、東日本大震災からの復興を支援するということです。震災後、世界中の国々から被災地へ支援の手が差し伸べられました。被災地が復興している姿を世界中に見ていただくことが、支援に対する感謝・恩返しになるのではないかと考えております。具体的には、宮城でのサッカー予選の実施や、三陸での聖火リレーを計画しています。大会成功に向けて、準備段階から多くの被災地の方々に関わっていただきたいと思っています。

また、経済波及効果・雇用創出効果もメリットです。東京都だけでも約1兆6700億円、日本全体では約2兆9600億円もの経済波及効果、約15万人の雇用増も予想されています。これが景気回復の起爆剤となり、日本全体に活力を与える一大イベントになると考えます。

――招致に対する支持が高まらないと言われる現状についてどうお考えですか

IOCが昨年5月に発表した支持率調査では、東京は47%という数字でした。しかし、その後のロンドンオリンピック・パラリンピック競技大会での日本代表選手団の大活躍(過去最多38個のメダル獲得)や、銀座での50万人パレードなどにより、大会開催後の招致委員会独自の調査では支持率が66%まで上昇しています。より多くの国民の皆様の支持を得られるよう、テレビ・新聞・雑誌等様々なメディアで大会開催の意義と素晴らしさをご説明することにより、支持率を高めていきたいと考えております。

――今後、具体的にはどのようなサポートを企業や市民に期待されますか

3月に評価委員会の来日、6~7月にはプレゼンテーションがあり、9月にはいよいよ開催都市が決定いたします。まずは3月の評価委員会に向けて、日本人が持つ「おもてなし」の心を十分に示せるよう、国民が一体となって評価委員会を出迎えていただきたいです。また招致決定まで9カ月弱となりましたが、企業・市民問わず引き続き招致活動を応援していただき、日本全体で招致機運を盛り上げていただきたいと思います。

東京2020オリンピック・パラリンピック招致委員会理事長 
竹田恆和 

1947年生まれ。70年 慶應義塾大学法学部卒。72・76年、オリンピック馬術競技に出場。01年、日本オリンピック委員会(JOC)会長就任。02年、ソルトレークシティー冬季オリンピック大会日本代表選手団長。04年、アテネオリンピック大会日本代表選手団長。11年より現職。12年、国際オリンピック委員会(ICO)委員就任。
(プレジデント編集部=構成)
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