「長寿遺伝子」が目覚める!

プチ断食が体にいい第3の理由は、インスリンや成長ホルモンなど、体重を増加させる際に使われるホルモンの量を変化させることができるからです。

つまり、一生分の量が決まっている貴重なホルモンの無駄づかいを減らし、節約することで、健康な状態を長く維持できるということです。

第4の理由が、食事をとらないことで小さなストレスがかかり、それが「長寿遺伝子」と呼ばれるものを活性化させること。

しかも、老廃物を除去する仕組みも活発に働きます。これは「オートファジー」ですが、消化作業という負担がなくなることで、体の中の細胞は、そうしたメンテナンスにもエネルギーを割くことができるわけです。これが、プチ断食が体にいい第5の理由です。

これだけたくさんのメリットのある「プチ断食」ですが、要は、前の夜から次の日の昼まで、何も食べないだけの簡単なこと。イスラム教で「ラマダーン」と呼ばれる断食月は、日が昇っている時間のみ食べない断食なので、時間的には似たような断食になります。

BMI25以上に該当する方へ、プチ断食の方法を簡単に紹介しましょう。

もちろん、BMIの数値が25以下で、痩せている人であれば、プチ断食をする必要はありません。そのような方は先に飛んでください。

朝、コレを飲んで一日2食――正しいプチ断食のやり方

プチ断食の方法は、難しいものではありません。

たとえば午後7時に夕食をとり、11時に就寝するとしましょう。翌朝7時に起きるとすれば、8時間の睡眠がとれます。

睡眠は7時間でも8時間でも、あるいはそれ以上でも構いませんが、朝に目覚めたら、しっかり口をゆすいでから、水を大きなグラスで1杯飲みます。常温か、ぬるめの白湯がいいでしょう。

水を飲む女性
写真=iStock.com/eternalcreative
※写真はイメージです

あとは朝食と昼食と兼ねた食事を、午前11時以降にとればいいのです。

こうすると一日に16時間、断食の時間ができることになります。

もちろん、会社などに勤めている方で、「12時にならないと昼休みにならない」という人もいるでしょう。それに、「朝食を抜いてしまうと、お腹が空いて仕事ができない」という人もいるかもしれません。

でも、大丈夫ですよ。たっぷりと蓄えた皮下脂肪があるのですから、それを消費するチャンスをつくりましょう。