「あなたのおかげ」は、最高のほめ言葉

「頼んだ仕事、よくできていたよ」
 ↓
「○○さんにお願いしてよかった。ほんとうに助かったよ」

ここでご紹介するのは、さらに大きな幸せをもたらす“その人の存在”そのものに感謝する言葉。

「ほめ」を超越しているともいえます。

「○○さんがいてくれると心強いです」「○○さんのおかげです」「あなたに助けられました」「○○さんがいると、うれしいです」

これらはすべて人としての存在をほめたたえる言葉。

人はだれかのために存在することに最上の幸せを感じますが、いちばん幸せになれるのは、口にした本人でしょう。

「いろいろあっても、この人は、自分に影響を与え成長させてくれている」と感謝していると、その存在に価値を感じるようになります。謙虚な気持ちで敬意をもって接するようになり、自然にいいことが起こるのです。

感謝や謙虚さを忘れてしまうから、相手の言動を否定して愚痴や文句を言うようになり、存在を鬱陶しく感じるようになってしまいます。

心をきれいにしておくためにも「あなたがいてよかった」とほめたたえましょう。

とくに身近な人にはときどき「お母さんが産んでくれたおかげで、人生を楽しんでいるよ」「あなたがいてくれるだけで幸せ」など、感謝と喜びを伝えてみませんか。

ほめられたら、「感謝+私メッセージ」でほめ返し

「いえいえ、○○さんのほうこそ素敵です」
 ↓
「ありがとうございます。○○さんにそう言っていただけると自信がつきます」

ほめられたときに、ほめ返すことが礼儀だと思っている人もいるのではないでしょうか。「素敵な服ね」とほめられて「○○さんの服も素敵ですよ」とほめ返しても、社交辞令のような感じになってしまったり、ほかのところをほめようとしても、なかなか見つからなかったり。

心がこもっていないと、「ほめ」は効果がないのです。

「ありがとうございます。うれしいです」と素直に感謝して喜ぶことこそ礼儀であり、相手もほめた甲斐があるというもの。感謝することは「あなたは、私を喜ばせてくれました!」と、ほめた人をほめ返していることになるのです。

また、謙遜のつもりで「そんなことはないです」「ほんとうに思ってます?」と否定するのも失礼。ほめ言葉は、相手からの好意のギフトなので、受け取り拒否をしているようなものです。

有川真由美『話し方を変えれば運はよくなる』(三笠書房)
有川真由美『話し方を変えれば運はよくなる』(三笠書房)

素直に「ありがとう」と受け取って、「うれしいです」とほめ言葉が与えてくれた効果や気持ちを「私(を主語にした)メッセージ」にして伝えましょう。

服をほめられたら「○○さんのようなおしゃれな方に言ってもらえて、自信がつきました」「これからおしゃれしてみようかな」、仕事をほめられたら「○○さんのご指導のおかげです。励みになります」「やる気がわいてきました」など「感謝+私メッセージ」で。

素直に喜ぶ人を、人はまたほめたくなるのです。

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