親の言葉で勇気をもらい頑張れる子もいる
高学歴親が陥りがちなのは、自分は一生懸命努力して今の幸せを掴んだという思考だ。そのため、自分の成功体験をもとに話をしてしまう。しかし、たとえわが子であっても、相手は自分とは違う人格であることを忘れてはいけない。また、相手がまだ発達途中にいる小学生の子供であることを忘れてはいけない。高学歴親のやり方は、そもそも「たくさんの問題を何度も解いて鍛え上げる」大学受験のときの勉強法であることが多い。
しかし、そのやり方は理解面でも体力面でも高校生より未熟な小学生にはできない。できないことを強制して勉強嫌いにさせるのではなく、わが子は何に興味を持ち、どんなときに楽しそうな顔をしているかよく観察し、わが子が自ら勉強をしたくなるような言葉を掛けてあげてほしい。子供は親の言葉で深く傷つくこともあれば、大きな勇気をもらい驚くほど頑張ることもある。中学受験で合格していく子は、間違いなく後者だ。それだけ親から渡される言葉が大きな影響を与えることを知っておいてほしい。
(構成=石渡真由美)