一緒にできることで気分転換を

次に大切なのは、好きなことをして気分転換させてあげることです。大人もそうですが、好きなことや趣味に没頭すると気分がスッキリします。絵を描いたり、ブロックで遊んだり、何でもかまいません。好きなことに集中することで、嫌なことを忘れて気分転換することができます。

子供が小さいのであれば、親も一緒になって子供の好きなことを楽しむのがいいでしょう。一緒にお出かけしたり、料理をしたりするのも効果的です。

しかし子供が成長してくると、親と一緒に何かをやることが少なくなります。そのときは、帰宅時間などルールを決めたうえで、自由に友だちと遊びに行かせてあげるのも一つの方法です。成長と共に子供は、親よりも友だちと話すことで、自然にストレス解消できるからです。また、親と一緒でなければできないことを体験させてあげるのもおすすめです。ちょっとした遠出や、大人がつき添う必要のあるアクティビティーなど、非日常的な体験もいい気分転換になります。

子供が求めているのは「解決策」ではない

子供のストレスと向き合うときに大切なのは、大人が「必ず解決しなければならない」と思わないことです。子供が悩みを相談してきたときは、必ずしも解決策を求めているとは限りません。これは、会社における部下の相談と同じです。多くの場合、解決方法ではなく、辛い状況をわかってほしいのです。

大事なのは、子供がストレスを抱えている事実に気づくことです。そして「気がついているよ」と伝えてあげることです。子供が話したそうであれば、何にどのようなストレスを感じているのか聞いてあげましょう。ストレスの原因を解決できなくても、話を聞いて問題を知ってあげることで、相手を承認することになり、それで子供のストレスは大幅に軽減されるはずです。