初対面の人と雑談を続けるにはどうしたらいいのか。『雑談が上手い人が話す前にやっていること』(アスコム)を書いたコミュニケーション・コンサルタントのひきたよしあきさんは「名刺交換をしてすぐにネタが切れ、気まずい沈黙が続くことがある。そんな時は『観察+感情』で話をしてみてほしい。共通点がゼロでも雑談が続くようになる」という――。
「はじめましての人」とそつなく話すコツ
もし、「あなたは人見知りですか?」という質問をしたら、たぶんほとんどの人が「自分は人見知りです」と答えるんじゃないでしょうか。そうなんです。人見知りは圧倒的多数派です。
私の周りも、右を見ても、左を見ても、人見知りだらけ。中には、私から見たら上手にコミュニケーションできていそうな人でも、「自称・人見知り」と言っていたりします。初対面の人との会話は、なかなかハードルが高いですよね。
「ヤバい、何も思いつかない。ちょっと逃げ出したいかも」
「こっちから話しかけたほうがいいかな、でも話しかけられたくないかな」
「共通の話題があればいいんだけど、お互いないよねぇ」
あの、気まずい空気。お互いのことをよく知らない段階での雑談は、できれば避けたいと思ってしまう行為です。
仕事で懇親会やパーティーに行くと、知らない人と隣り合わせになることがあります。多いのがビュッフェ形式で、たまたまテーブルに集まった人と語らなければならない。強制的に、そんな状況に追い込まれてしまいます。
名刺を交換した後の「地獄の沈黙タイム」を避けるには…
もちろん、ほぼ全員が「はじめまして」の状態。お互いに、相手のことを知らない。そもそも、どこのどなたなのかすら知らないくらいの、浅~い関係の人と話さなければいけない場合、軽いパニックに陥ってしまいますよね。
名刺交換をして、ひとしきりお互いの仕事のことなんかを話したら、ネタ切れはすぐにやってきます。そうしたら、地獄の沈黙タイム……これは、なんとしても避けたい。
素性もわからない人と話す。長く私もこれが苦手で、料理を手にしてもテーブルに近づきませんでした。
「君子、危うきには近寄らず」なんて、自分を納得させながら。あまりにつらくて、どうにかしたくて、解決策を編み出しました。「はじめましての人」とそつなく話せるコツです。