相手のポジティブポイントを発見する

雑談上手な知人が、雑談の秘けつとして、こんなことを言っていました。

「相手のいいところを3つ以上見つけると、話はうまく回り出す」

おぉー、名言!

「自分から話しかけたい。でも、とっかかりに何を言ったらいいかわからない」
そんなふうに考えているあなたにお届けしたい言葉です。

雑談が上手くできないと悩んでいる人の中には、「上手に話せなかったらどうしよう?」「相手に嫌われたらどうしよう?」という不安な気持ちが大きくなり、積極的に話しかけられない人も多いと思います。

もしかしたら、相手を不快にさせてしまうのではないか。つまんないから、早く話を切り上げたいとか思われないか。なんて、マイナスな思いがふつふつと湧いてきます。

また、ネット上で知り合って、スマホで会話を交わしたあとで、リアルに会う機会も増えていることで、新しい悩みも発生しているようです。ネット上で形成されたイメージと、リアルの自分のギャップで、相手が失望したらどうしようと不安になるという話をよく聞きます。

相手からのマイナス評価を恐れてはいけない

「相手に嫌われたくない」
「相手を失望させたくない」

こういった悩みを、なぜ抱えてしまうのか。

そのひとつの原因が、相手から自分にマイナス評価がくだされることを前提に考えてしまっているからです。その考えの根っこには、人間関係を「減点法」で考えてしまっていることがあるかもしれません。

自分に対しても相手に対しても、よいところよりも悪いところに目がいっていませんか。これで人間関係をつくっていくと、つらいと思います。相手と会えば会うほど、相手の嫌なところに目がいき、心の距離はかえって広がるばかりです。

しかし、自分ではダメダメだと思っていても、向き合っている相手は、そう思っていないかもしれません。そもそも人は、強みだけでなく、弱みに対しても、共感や好意を抱くことも多々あります。

自分が相手を見るときも、その人と仲良くなりたい、いい関係を築きたいと思ったら、減点法では難しいですよね。

若手女性管理職によるオフィスミーティング
写真=iStock.com/kokouu
※写真はイメージです

対人関係は「加点法」で見てほしい

出会ったときは、相手に対しては「ゼロ」の印象。そこから、どんどん相手のよいところを見つけてあげてください。たとえば、こんなふうに。

●「おはようございます」と言ったら答えてくれた
●深々とお辞儀をしてくれた
●会釈するときの笑顔が素敵!
●シャツの襟をビシッとアイロンがけしている

小さなこと、細かいことでもいいので、たくさんのポジティブポイントを見つけていき、話す相手を加点評価していきましょう。すると、どんどんその人のことを好きになれるはずです。