印象に残らないダメな自己紹介の共通点
こんな自己紹介していませんか。
「小幡物産デジタルマーケティング局の山下弓でございます。現在は、マーケティング部で、食品企業様を対象に、さらなるDX化、特にChatGPTの活用について研究しております」
商談ならば、ギリギリこれでいいのかもしれません。でも、もっといい自己紹介の方法があります。ちなみに、プライベートの場では、この自己紹介はNGです。
雑談でこういう自己紹介をしてしまっている人は、もったいないと思います。雑談では、あなたの肩書きではなく、人となりや、「最新のあなた情報」を凝縮したものが自己紹介であるべきです。
自己紹介は、新しく出会った人とするものです。久々に会った人とは、2度目の自己紹介をするかもしれません。フォーマットに当てはめたような、ありきたりな自己紹介をしてしまうと、最低1回は損をしていることになります。
だって、前述のような自己紹介をしても、印象に残らないですから。でも、いざ自分の肩書を外すと、自己紹介できない人がけっこういます。
自分は、どこの誰なのか、どんな人間なのか、意外にうまく説明できる要素が思い浮かばないのです。そんなときに、とっておきの方法があります。
それが、「○○しばり」で自己紹介を考えるというやり方です。
「自分が商品」という発想を持ったほうがいい
これは、私が会社員時代に見出した方法です。この方法は、私が広告会社に入社した際、イヤというほど自己紹介をさせられた経験から生まれました。
自己紹介は頻繁にあり、毎回新しい内容を要求されるのです(遠い目)。そのたびに、「趣味」「座右の銘」「学生時代の活動」と語っていくと、すぐにネタがつきてしまいました。
あるとき、先輩に、「なぜ、自己紹介ばかりさせるのですか?」と尋ねたところ、こんな答えが返ってきました。
「うちは、広告会社だ。まず『自分』という商品を魅力的に伝えられなくて、得意先の商品を売ることができると思うか?」
言われてから、ハッとしました。
「自分が商品」という発想が、私にはありませんでした。
こうした環境の中で編み出した方法が、「○○しばり」で自己紹介するというものです。やり方は簡単です。たとえば、「数字しばり」。
「私は次男坊で、5つ上の兄がいます。父が転勤族だったもので、小学校は3回転校しました。変わるたびに友だちがゼロになり、悲しい思いをしたものです」といった具合に、数字に特徴がある話を中心に、なるべくたくさんの数字を入れて語っていく。