みどりの窓口に行かないとできないこと

したがって、

・みどりの窓口でないとできない取り扱い
・「指定席券売機」で可能な取り扱い
・チケットレスサービスで完結する取り扱い

について知っておくだけでもみどりの窓口の混雑は緩和され、利用者にとっても同社にとってもよい結果をもたらすに違いない。JR東日本からの回答を以下にまとめてみよう。

まず、みどりの窓口に赴かないとできない取り扱いは次に挙げる事例だ。

1.レール&レンタカー等の割引きっぷの発売 等
2.一部乗車券類の払いもどし・乗車変更
3.定期券の払いもどし・区間変更

いま示した3項目は代表的な事例で、ほかにもあるという。「等」や「類」が何かが気になるが、実を言うとあまりに多くて載せきれない。

JR東日本では基本的に他のJR旅客会社5社のきっぷもほぼすべて取り扱っており、たとえばJR6社から発売となっている割引きっぷとなると市販の時刻表で30ページ近くを費やして紹介されるほどだ。

この点がそもそもみどりの窓口の業務が複雑となる問題だと筆者は考えるのだが……。

その点は置いておいて、駅に行く目的が「割引きっぷの購入」「乗車券や定期券の払い戻しや乗車変更」であればはなはだ遺憾かもしれないがみどりの窓口を目指すのが無難だと言える。

「話せる指定席券売機」では代替不可能

まず事例1について、割引きっぷのうち、ジパング倶楽部等の割引きっぷの購入は各種自動券売機のうち、オペレーターがリモートで対応する「話せる指定席券売機」でも対応可能だ。事例2、事例3の取り扱いもやはり話せる券売機でみどりの窓口と同様に対応できるという。

それでは、その話せる指定席券売機がどこにあるのであろうか。JR東日本のホームページ「駅を検索」上で最も見つけやすい「路線図から検索」からも「設備の一覧から検索」からも探せない(2024年6月13日現在)。

同社に問い合わせたところ、2024年4月1日現在で92駅に設置されており、うち首都圏は60駅、首都圏以外は32駅なのだそうだ。ただし、92駅の一覧のようなものは示されなかった。

首都圏の主な駅を筆者が探したところ、2024年6月14日現在で山手線では高田馬場駅、巣鴨駅、京浜東北・根岸線ではさいたま新都心駅、南浦和駅、川口駅、王子駅、大井町駅、磯子駅、中央線では四ツ谷駅、荻窪駅、埼京線では戸田公園駅、常磐線では北千住駅、我孫子駅、総武線では稲毛駅、京葉線では海浜幕張駅にそれぞれ設けられている。

JR常磐線・双葉駅の券売機
JR常磐線・双葉駅の券売機(写真=Mister0124/CC-BY-SA-4.0/Wikimedia Commons

率直に言ってみどりの窓口よりも数が少ないので、住まいや通勤、通学先の最寄り駅という理由でもない限り、みどりの窓口に行ったほうがよい。