真の品格をつくるためには何が必要か。米マッキンゼーに11年勤めたのち、服飾ブランドを独自で立ち上げたリサ・サンさんは「誰もが内に秘める8つの力を使いこなすことで、真の自信が手に入り、それが品格になる」という。「8つの力」を前後編でお届けする――。

※本稿は、リサ・サン『なめられない品格 誰からも信頼されるようになる8つの力』(飛鳥新社)の一部を再編集したものです。

街を背景に笑顔のビジネスウーマン
写真=iStock.com/metamorworks
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自分の強みがわかる心理テストの開発

この診断テストは、あらゆる人種、年齢層、ライフステージの数千人の女性とのやりとりを基に開発しました。専業主婦から専門職まで、業界も役職のレベルもさまざまです。女性たちとの出会いは、10年以上にわたる、講演会や対象者グループへの調査、試着室でのアドバイスを通じたものであり、それ以前の10年間に私がコンサルタントとしてさまざまな業種に関わった経験も取り込みました。

私の会社のチームスタッフは、偏りのない聴衆1000人を対象にした定量的調査によって、一連の研究内容を検証しました。対象の女性は調査の意図を知らず、年齢は25歳から75歳で、異なる収入と年齢と人種と雇用状況(働いている、働いていない、以前働いていたが今は働いていない)の代表者として採用しています。

戦略的思考で人を導く〈主導する力〉

この強みを発揮できる人は、戦略的な思考の持ち主で、長期的なゴールに向かって取り組むことができます(場当たり的な危機管理ではなく)。

方向性を積極的に示して人を従わせる能力があります。説得力があり、具体的な、価値観をベースにした測定可能なミッションを描くことができるのです。また、責任を引き受け、北極星のように確実なビジョンを掲げ、そこに到達するまでの道のりを明確にプランニングします。

コース設定ができることに加えて、広範な計画の各ステップを実行し、決意を持ってプロジェクトを前進させ、途中に起こる問題を常に解決していきます。

大局を見て情報を共有できると同時に、必要があれば腕まくりをして活動の輪の中に入ります。山あり谷ありの道のりであっても、巧みに軌道修正しながら、重要なことを優先し、他のメンバーの能力を最大限に引き出すためのメンター役やコーチ役を務め、メンバーの才能を全体的な計画に組み込み、準備から出発、到達までの責任を担います。

コミュニケーションが明快で、人のやる気を高める能力に秀でています。プロジェクトへの参加を自然に促し、人の信頼を集めるような権力の示し方をするため、部下たちは安全に保たれていると感じます。このカリスマ的な資質によって、人にインスピレーションを与えることができます。

あなたの計画は、人の助けがなければ達成できません。ひとりですべてを行うことは誰にもできません。あなたの成功の中心にあるのは、チームビルディングです。