「公家」と「野武士」の強みを活かしきる

【三越 銀座店増床プロジェクト】 
売り場面積を1.5倍に広げた三越銀座店(東京都中央区)。各地の百貨店が苦戦を続けるなか、原点回帰で「銀座地区一番店」の奪還を狙う。

2010年9月11日。この日を境に銀座の人の流れが一変した、といったら大げさだろうか。地上を歩く人も、地下鉄構内の通行客も、銀座地区最大規模にリモデルされた百貨店・三越に吸い込まれていく。

以前の約1.5倍、3万6000平方メートルにスケールアップした銀座三越を訪れた客は10年9月だけで200万人を突破。10月に入り混雑は 一段落したが、それでも平日には約8万人、土日には約10万人の来店がある。9月末までの20日間で売り上げは前年比140%に達した。