コナカは「サマンサタバサ」を上乗せしてようやく同程度
コナカはちょっと特殊で、まず決算期が9月期で他3社とは半年のズレがあります。また売上高も19年度から現在に至るまでさほど大きな変化がありません。
図表の通り、増収も赤字に終わっています。
コナカは24年9月期は黒字化の見通しを発表していますが、実は23年9月期も第二四半期(3月末まで)までは営業利益7億5900万円、経常利益10億500万円、当期利益10億5200万円と黒字だったものの、4月以降の半年間で赤字に転落してしまいました。そのため、24年9月期も残り半年で赤字転落してしまう可能性もあるので決して楽観できません。
コナカは一見すると売上高に関してはコロナ前を超えているように見えますが、実は特殊事情があります。それはサマンサタバサを19年7月に連結対象子会社化(現在は完全子会社化)したことです。
言ってみれば、20年9月期からはサマンサタバサの売上高が上乗せされています。見かけはコロナ前と同等かそれ以上の売上高があったとしてもそれはサマンサタバサの売上高が乗っかっているため、コナカ本体の売上高はコロナ前には及んでいません。
ちなみにサマンサタバサの売上高は23年2月期が252億4100万円、24年2月期が268億7200万円と発表されていますので、コナカ本体の売上高は400億円ほどということになり、19年9月期には遠く及んでいないことがわかります。サマンサタバサの影響が皆無だった18年9月期の売上高は651億4500万円もありました。
「スーツを着る頻度が1年に1回以下」が半数以上
最近、興味深いアンケート記事が繊研新聞に掲載されました。
記事によると、着用できるスーツの保有数は1着ないし2着という人が45%に上り、10年間スーツを購入していない人は、一度も購入したことがないという人を含めて40%を超えたとのことです。このアンケートは「20~69歳の男女1100人から回答を得た」とのことなので年代的にも幅広く男女ともに網羅できていると考えられます。この結果は如実にスーツ離れを表しているといえるでしょう。
また
「スーツの着用頻度は1年に1回以下の人が半数以上となった。女性の50代は3年に1回未満の人が特に多い。男性の40、50代は「週5日以上」が他の年代より高いものの2割程度にとどまっている」
という結果になっています。着用回数が年に1回以下が半数以上いて、男性の40代・50代は週5日以上着用が他の年代より高いがそれでも2割にとどまっているのですから、明らかに全年代で「スーツの着用回数が激減している」といえます。40代・50代男性の2割がスーツを週5日以上着用しているというのは、年代的に経営者や役員、事業部長クラスの高い地位に就いている人だと考えられます。