マイケル・サンデル教授の講義ビデオもお勧め
特にビジネス英語では、ロジカル・シンキングが背骨になる。いくら文法的に正しく、発音もネイティブ並みに流暢だとしても、「お願いですから、○○をやってください」といった物言いは、ビジネスの場では通用しないのだ。
「例えば、白熱教室でお馴染みのマイケル・サンデル教授の講義を収録したビデオがネットで無料で見られます。こういったものを教材に、通常の教育では身に付かないロジカル・シンキングを習得しておくといいでしょう」
受講生の悩みで特に目立つのは、ニュアンスがうまく伝えられないといったものだ。実際、大前氏の言う第3段階は、まさにこのニュアンスである。
「第2段階でロジカル・シンキングを学べといいましたが、サンデルさんみたいな議論の仕方をそのままビジネスに持ち込むと、必ず喧嘩になります。ロジカル・シンキングだけでは、『あいつのいってることは正しいかもしれないけど、ちょっと同意できないよな』といわれてしまいます」
言語学的、論理学的に正しい英語を突き詰めても、ビジネスで必ずしも勝てるとは限らないのである。