多言語をマスターするにはどうしたらいいか。北海道大学の藤田健教授は「フランス語とスペイン語、イタリア語は同じロマンス諸語というグループに属す兄弟言語のため似ている点がとても多く、相違点を比較しながらいっぺんに学ぶと効率が良い」という――。
※本稿は、藤田健著『フランス語 スペイン語 イタリア語 3言語が同時に身につく本』(かんき出版)の一部を再編集したものです。
ラテン語をルーツとする兄弟言語
フランス語・スペイン語・イタリア語は、わたしたち日本人に比較的なじみのある国・地域で使われています。いずれも長い歴史の中で育まれた豊かな文化を背景にもつ、とても魅力的な言語です。
これら3言語は、ロマンス諸語という言語グループに属し、兄弟関係にあります。古代ローマで使われていたラテン語を共通の祖先としているため、似ている点がとても多く、1つの言語を知っているとほかの言語を学ぶのが非常に楽だと言えます。
ですので、マルチリンガルに興味があれば、この3言語の近い関係を最大限活用して、一緒に学んでしまうのがオススメです。
まずは、3つの言語の基本となるアルファベットを見てみましょう。
3つの言語とも基本的には英語と同じアルファベットですが、少しずつ違う点があります。