叱るのは「相手を成長させるため」であって、目的ではない

そもそも、叱る必要があるとき、その目的は何でしょうか?

相手が改善するよう促す、ということに尽きます。

「褒める」と同様に「叱る」は手段であって目的ではないです。

それなのに、感情的になって叱っている人は、そのこと自体が目的になっていたり、怒ることで気を晴らしているだけのことが多いです。

従業員に怒るマネージャー
写真=iStock.com/koumaru
※写真はイメージです

それではメンバーの行動改善にはつながりません。

「冷静に問題を指摘」して、なぜそれが問題なのか、どうすべきか「指導」して、改善できるよう一緒に考え「誘導」する。

「相手を成長させる」というのが目的であれば、これが最適です。

絶対にやってはいけない叱り方の4パターン

そもそも叱らない、とお伝えしましたが、とくにNGな叱り方をお伝えしておきます。

・みんなの前で叱る
・ネチネチと長く叱る
・人格否定をする
・すでに反省している人に対して叱る

理由はお伝えしなくても、理解していただけるでしょう。

「重要な案件でのミス」「何度も繰り返すミス」「期待した案件でのミス」などのケースでは、怒りが収まらず、ついついやってしまいがちなので気をつけましょう。

4つ目の「すでに反省している人に対して叱る」に関しては詳細をお伝えしつつ、ではどうしたらいいのか、「指摘」「指導」「誘導」を具体的に解説していきます。

叱るときの指摘・指導・誘導の流れ
出典=『任せるコツ