結成から20年、まだまだこれから

――次の打ち上げはいつですか?

2024年以降なるべく早い時期を目指しています。部品の発注は始まってます。例えばZEROのタンクを見ていただいたと思うんですけど、あれ、アルミ合金なんです。あれを圧延する前の塊、アルミの鋳塊はもう発注しないといけない。

原材料は発注しないと進まないし、エンジンの組み立て工場は今年の9月にリノベーションします。そこがエンジンの最終組み立て工場になる。2005年からやってるのに、まだまだなんですよ。うち(インターステラテクノロジズ)の前身、「なつのロケット団」を結成してから20年だけど、なんとも言えないですね。まだまだこれからですよ。

堀江貴文さん
撮影=プレジデントオンライン編集部
ISTの前身である「なつのロケット団」を結成してから20年目。文科省からの援助もあり、事業拡大に向け走り続ける

ロケットの開発費用は一概にはいえない。会計検査院によると、日本のJAXAが開発したH-IIAロケットはおよそ1823億円(全長約53mの2段式ロケットH-IIAロケット6機分)。おそらくそれくらいはかかるだろうから、ホリエモンはまだまだ金策に走らなければならない。やっぱり、ロケット打ち上げと衛星を軌道まで運ぶサービスは17世紀の東インド会社のような仕事だ。

出資者が集まり、まずは宇宙までロケットを飛ばす。そして、無事に軌道に乗ったら、通信を始めとする途方もない価値を地球にもたらす。

情熱と辛抱と行動が実りをもたらす仕事、彼はそのために汗をかいて走り回っている。

【関連記事】
【前編】なぜホリエモンは「民間初の宇宙ロケット」に乗り出したのか…「日本でのロケット開発はチャンス」と考える理由
「ホリエモンロケット」とはぜんぜん違う…5秒で大爆発した「カイロス」に政府が巨額の税金を投じる怪しげな理屈
絶対王者N-BOXに勝つためにはここまでやる…スズキの新型スペーシアがインパネに新設したすごい装備
ダイソンより高いが、すごく便利…「撫でるだけで毛玉が消える」幻の工芸品・南部箒の奇跡の復活ストーリー
なぜ和歌山県で「1億円プレーヤー」の農家が増えているのか…東大教授が絶賛する「野田モデル」の画期的内容