転機になったのはプロ野球の球団買収

――堀江さん自身が脱ごうと思ったのですか?

いやいや、僕自身の裸なんか誰も見ないですよ。宮沢りえさんに匹敵するアイドルをポータルサイトで見せればいいんじゃないかと思ったわけです。宮沢りえさんの頃(写真集『Santa Feサンタフェ』1991年)ってまだネットがなかったから、画像はネット流出されなかった。それが変わったのが菅野美穂さん(写真集『NUDITY』1997年)からです。ネットが登場したから、ヌード写真はネット流出しちゃう。

そこで考えたんですよ。ライブドアのポータルサイトに無料で解像度の低い版を出して、会員登録したら解像度が高い版が見られるようにすればいい、と。会員登録は無料だから、これは会員が集まると思った。それで、宮沢りえさんみたいなアイドルに脱いでもらえないかと。

誰だろうなと思って、当時、人気最高だったアイドルのところへ自分で交渉に行きました。でも、完全にNGを食らいました。

その後もいろいろ販促策を考えて、自分で交渉してました。ポータルサイトに会員登録したら1000万円が当たるみたいなキャンペーンもやったんですけど、全然ダメ。いろいろやってみて、それで最終的にバカ当たりしたのがプロ野球だった(2004年)。

資金集めの切り札は「ツブ貝」?

プロ野球の球団を買おうとしたら、とたんに有名になって、ポータルサイトも会員が増えた。僕がホリエモンとして有名になったのはプロ球団の買収に名乗りを上げた後です。

それまでにもいっぱい失敗してますよ。僕はただそういうのを繰り返しているだけ。

「いっぱい失敗してますよ」と、ライブドア時代を振り返る堀江さん
撮影=プレジデントオンライン編集部
「いっぱい失敗してますよ」と、ライブドア時代を振り返る堀江さん

――ごくろうさまです。では、ロケット開発の予算獲得、投資家を集めることについては何かやっていますか?

大樹町へのふるさと納税では累計で30億円近く集めてます。ふるさと納税って返礼品のことばかりが注目されるけれど、返礼品はおまけに過ぎない。例えば大樹町へふるさと納税するでしょう。「寄付金の使い道」を選ぶのですけれど、そのなかに「ロケット開発事業」がある。チェックを入れると、それが補助金の財源になって、僕らのところに来る。

返礼品がある場合でも7割は補助金としてうちに入ってきます。だから、僕はふるさと納税の返礼品のプロデュースもやってるんですよ。

――ロケット開発だけでなく、イクラや鮭の商品開発もやっているのですか?

やってます。ぜんぜんやってます(笑)。そう、大樹町の返礼品で、ひとつ宝の山を見つけました。

――何ですか。

ツブ貝。