「ケア活」の情報収集は地域包括支援センターへ
家族それぞれに事情がありますので、1カ月に1回、半日くらいならケアを担えるとか、週3日は家事のサポートができるとか、個々にできる役割を持ち寄って、それらと介護サービスとをうまく組み合わせるという発想で乗り切ります。ビジネスケアラーであれば、仕事でも同様のスキルを発揮しているかもしれません。自らケアをするだけでなく、マネジャーの役割を担うこともできるのではないでしょうか。
介護に直面したときに頼りになるのが、地域包括支援センター(以下、支援センター)です。名称は自治体によってさまざまで、地域によって管轄の支援センターが決まっています。元気な高齢者のための介護予防事業として、体操教室や学習会などを開催しているところもあります。特に差し迫った事情がなくても、将来に備えたケア活の一環として、親が住んでいる地域の介護事情がどのようなものか、情報収集に出かけてもいいと思います。
介護保険で幅広いサービスが受けられる
支援センターには保健師もしくは経験豊富な看護師や社会福祉士、ケアマネジャーが配置されています。介護に限らず、医療や保健などの関係機関と連携し、高齢者の生活を支えるための方法を一緒に考えてくれます。介護保険申請のサポートや、他の福祉制度につなげる役割も担います。
親と離れて住んでいて、すぐには帰れない場合でも、「最近どうも親の様子が心配」など、気になることがあれば、電話をして相談してみてはいかがでしょうか。必要に応じて、実際に親と面談をし、状況を確認してくれることもあります。
介護保険で受けられるサービスには、施設に入居して利用するものと、自宅での生活を基盤としながら利用するものがあります。今回は、自宅で生活しながら受けられるサービス(居宅介護サービス)を見ていきます(図表3)。