自律神経を整えて気持ちよく暮らすための99の習慣

第2位は、順天堂大学医学部教授であり、自律神経研究の第一人者である小林弘幸氏による『はじめる習慣』でした。

小林弘幸『はじめる習慣』(日本経済新聞出版)
小林弘幸『はじめる習慣』(日本経済新聞出版)

「今日が一番若い。今日が新しい人生のはじまり。」という帯コピーが目を引く本書では、ベストセラー『整える習慣』『リセットの習慣』に続き、自律神経を整えて気持ちよく暮らすための99の習慣が提案されます。

その中でも、簡単でありながらあなたの生活をすぐに変えてくれそうなのは「用事は3日以内にやる」習慣。メールマガジンの配信停止手続き、処分したい粗大ごみ、歯科検診……あなたにもきっと、このような「気になりつつも対応を先延ばししている用事」があるのではないでしょうか。こうした用事が頭の中に居座り続けていると、それだけで集中力や自己肯定感が下がってしまうものです。

そこで著者は「用事をすべてノートに書き出したうえで、3日以内に完結させること」をすすめています。用事に期限がつけば、重い腰をあげて行動できるでしょう。

2024年が始まって早1カ月が過ぎました。今年1年を気持ちよく過ごしたい人に、ぜひ読んでほしい一冊です。

「雑談なんて時間の無駄」ではない

第3位には『世界の一流は「雑談」で何を話しているのか』がランクインしました。人材開発・組織改革のプロであり、『世界一速く結果を出す人は、なぜ、メールを使わないのか』や『ニューエリート』、『心理的安全性 最強の教科書』などといったベストセラーを連発するピョートル・フェリクス・グジバチ氏による一冊です。

ピョートル・フェリクス・グジバチ『世界の一流は「雑談」で何を話しているのか』(クロスメディア・パブリッシング)
ピョートル・フェリクス・グジバチ『世界の一流は「雑談」で何を話しているのか』(クロスメディア・パブリッシング)

今回のテーマは「雑談」。豊富なグローバル経験をもとに、世界の一流ビジネスパーソンが雑談をどう捉え、どのような雑談を繰り広げているのかに迫ります。

特に注目したいのは、一流ビジネスパーソンの「自己開示」テクニック。

海外の雑談では、自己開示によって話を広げ、自分の「思い」や「考え方」を素直に伝えるのが一般的だといいます。まずは、「おつかれさまです」「お元気ですか?」といった定番フレーズに定番フレーズで返すのではなく、もう一言、自分の気持ちや質問を付け加えることから始めてみませんか?

また本書では、ビジネスにおける雑談には4つの「目的」があるとしています。

(1)「つながる」……相手との距離を縮めて信用を作る
(2)「調べる」……最新の動向や現状に関する情報を収集する
(3)「伝える」……自社の意向や進捗しんちょく状況などを報告する
(4)「共有する」……最新の情報を相互に認識する

あなたはこれらの目的を意識できていますか。「雑談なんて時間の無駄」「仕事のコミュニケーションさえ取れれば問題ない」と思い込んでいる人に、すぐにでも手に取ってほしい一冊です。