「解雇」と「円満退社」では雲泥の差がある

だが、不当解雇を訴えることは、本来もらうはずだった給与(あるいは私のように賠償金)を取り戻せるばかりではない。私の和解調書には「解雇を取り下げ、円満に退社した」という旨の記載がある。よって私は転職活動をする際、「前職は円満に退社しました‼」と笑顔で面接官に伝えることができるのだ。「解雇」と「円満退社」ではキャリアに雲泥の差がある。

人手不足が叫ばれるわが国において、前職を円満退社した人材を採用選考で「お祈り」しない企業は少なくないだろう。もしかしたら私のような訴訟経験者だって、何食わぬ顔で働いているかもしれない。アナタの隣で……。

労使間のトラブルは労働者だけでなく、会社にも深い傷を残しかねない。近い将来、日本社会で「ブラック労働者」という社会問題がなくなることを私は心から願っている。

【関連記事】
なぜ「5万円の退職代行」を利用してきたのか…何も言わずに部下が会社を去ったときに上司が考えるべきこと
「今から行くから待ってろコラ!」電話のあと本当に来社したモンスタークレーマーを撃退した意外なひと言
銀座カラー会員は「倒産の予兆」に気付いていた…脱毛サロン大手が「優良経営→突然の倒産」に陥った根本原因
中途採用の6割は失敗する…「マネージャー以外の業務はやりません!」即戦力人材のはずがモンスター化のワケ
「それって感想ですよね」は理屈がおかしい…「屁理屈で論破してくる人」を一発で黙らせるシンプルな返し方