「常用量依存」が薬物依存を蔓延させている
服薬量が増えるわけではなく、薬をやめられないという依存状態を「常用量依存」と呼んでいます。
実はこのような状態が薬物依存を蔓延させている原因にもなっているのです。
国立精神・神経医療研究センターの2010年の調査によれば、薬物依存の原因の1位は、覚醒剤ですが、2位に睡眠薬や抗不安薬が挙げられているのです。
このような薬物を常用的に使っている人の割合は全体の約4%にも上っています。
しかも、その薬の入手先は精神科医からの処方が約3割を占めているのです。
「錠剤のカフェイン」たった3箱で致死量
ビジネスマンの中には、眠気覚ましのためにカフェインが大量に含まれているエナジードリンクを何本も飲む人がいます。しかし、これは非常に危険なのでやめましょう。
カフェインは過剰に摂取すると、心臓に負担がかかり、心室頻拍や心室細動を起こす危険性があります。これによって死に至る不整脈を発生させてしまう危険性があるのです。
エナジードリンクの過剰摂取は、カフェインに耐性ができる過程で起きます。
最初は1本で心拍数が上昇し、眠気が和らぐ効果を実感することができます。
しかし、慢性的にエナジードリンクを飲用していると、カフェインに耐性がついていきます。1本では物足りなくなり、2本、3本と本数を増やすことで、眠気を覚まそうとします。
さらに耐性ができて、次第にエナジードリンクでは足りなくなり、よりカフェインの多い錠剤を服用したりします。
カフェインは短時間に約1グラム以上摂取すると、中毒になり、6グラム以上だと死に至ると言われています。
エナジードリンクに含まれるカフェインは、1本当たり100ミリグラムから160ミリグラムです。カフェインの錠剤はその量をたった1錠で摂取できます。
1箱20錠に2グラムのカフェインが含まれているとすると、たった3箱で致死量に至ってしまいます。
実は10代から20代の人がカフェインの錠剤の服用で死亡する例が跡を絶ちません。
カフェインはやめようとすると離脱症状を伴うので、なかなかやめることができません。