「自分の軸」を持っていたから活躍した

なぜかといえば、彼が球団を選ぶ基準にしたのが「投手と野手の二刀流を継続させてくれるチームであること」、そして「西海岸のチームであること」だったからです。

これが大谷選手の球団選びの「軸」です。

そう決めていたからこそ、最高金額を提示されても、ブレることはなかったのです。

彼ほどの実力があれば、ヤンキースに入団したとしても、スター選手になっていたことでしょう。しかし「自分の軸」をしっかり持っていたからこそ、今、二刀流の選手として大活躍しているのではないでしょうか。

残念ながら、私が20代の頃は、大谷選手のようなきちんとした「自分の軸」は持ち合わせていませんでした。ですから、「やめておけばよかった」と思うような選択ばかりをしてきましたし、ストレスを感じることも多かった。

これもいわゆる“修行”ですから、若い頃は少しぐらい失敗したほうがいいのかもしれませんが、それでも失敗は少ないに越したことはありません。

「自分が決めたこと」と納得できれば自律神経は乱れない

私が今のような「自分の軸」を持って選択をしてきていたら、もっといい人生になっていたと思いますから、みなさんには、早いうちに「自分の軸」を見つけて、少しでもいい選択をしてほしいのです。

また、「自分の軸」を持って選択をしていれば、たとえ思うような結果が出なかったとしても、「自分で決めたのだから仕方がない」と諦めがつきます。

小林弘幸『「シンプル」な選択が自律神経を整える理由』(青春新書プレイブックス)
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小さな会社に入って、たくさんの仕事を任され、なかなか定時に帰ることができなくても、自分が選んだ会社なのだから、と割り切れます。なんでこんなに忙しい会社に入ってしまったのだろうと、モヤモヤすることもありません。

結婚して、パートナーの仕事が忙しくてなかなか一緒に過ごす時間がとれなくても、自分が仕事好きの人を選んだのだから仕方がないと諦められます。

「自分の軸」をつくれば、選ぶときに悩んだり迷うことは少なくなりますし、どんな結果になっても、「自分が決めたことだから」と納得できますから、自律神経を乱すことが少なくなるのです。

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