具体的行動を洗い出すとやるべきことが見える
Bさんは、(1)・(2)は今の自分の英語の実力上、毎日ネイティブと会話する機会を作れば大丈夫であろうと予測。ただ、(3)は相当努力が必要だと言いました。
(3)を達成するためにBさんは何ができるのか、私は「具体的行動を思いつく限り、すべて出してください」と、伝えました。そして出てきた行動を分解して、整理したのがこれです。
・現地(海外)の商談会に参加する
・現地の商談会に参加できるよう、上司にプレゼンをする
・上司の承認を得るために企画書を作成する
・企画書を作成するために過去の商談会の資料を集める
・過去の商談会の資料をレポートとしてまとめる
・上司の承認を得るために、先輩にアドバイスをもらう
・戦略プランを社内でプレゼンテーションする
・商談会での交渉をシミュレーションする
・英語で交渉のデモンストレーションをする
このように行動で分解してみると、具体的にやることが見えてきます。
ここから、1年という期間の妥当性を2つのポイントから確認します。
1つは、自分の努力だけではどうしようもないもの。いわば、コントロールができない部分です。今回の例で言うと「商談会が1年以内に開催されるのか」などです。
そしてもう1つが、自分の努力次第で左右される自己責任のもの。ここは、逆にコントロールできる部分です。
まずは、自分ではコントロールできない点がクリアできるかどうかを確認します。
Bさんの場合は、商談会が8カ月後に開催されるとのことでクリアしました。
そうなると、Bさんが1年間という期間で進められるかどうかにかかっています。
もっと言えば、商談会に参加するために会社から承認を得たり、英語を上達させたりすることができるかどうかです。
毎日英会話レッスンを重ねたこと自体が自信につながった
Bさんは「正直、かなり厳しいと思うけど、今動かなければ可能性はゼロ。今から動き始めたら、もしかしたら1年後は難しいかもしれないけど、可能性はゼロじゃない。何となく頭の中でやりたいと思っていたことが、現実的に進むと想像するとワクワクする!」と、いったん仮置きで、進めていくことになりました。
Bさんは、それから毎朝6時から30分のオンライン英会話レッスンを受けて、英語力のアップに努めました。ネイティブとの会話で英語に自信を持てるようになったのはもちろんですが、毎朝続けたこと自体がBさんにとっての自信となりました。そして、商談会ではメインとしての交渉は叶いませんでしたが、上司のサポートとして入ることができ、契約までの流れを経験することができたそうです。
素晴らしいですね。