「いつかやりたい」夢が夢で終わってしまう人の特徴

(2)現実的な目標を設定するのが苦手な人の1年目標設定法

遠い未来をあれこれ想像するのが好きな人は、それを地に足ついた計画にしていくことができるようになると、夢の実現が高まります。ですから、やりたいことをやりたいままで終わらせないことが重要です。

知り合いのBさんが「いつか英語を話せるようになりたいんです」と打ち明けてくれたことがありました。英語を話せるようになったら、さまざまな可能性が広がりますから、ぜひ叶えたいですよね。

そのあとの私たちの会話です。

私「英語を話せるようになったら、何をしたいんですか?」
Bさん「自信を持ってネイティブと英語で会話ができるようになって、海外取引を任されるようになりたいんです」
私「素敵な夢ですね! 実現に向けて計画立てましょうよ!」
Bさん「実は、目標とか計画を立てるのが苦手で……」

Bさんは、想像では大きなことを描けても、現実化がどうしてもできないと考えていました。想像する分には自由だからいくらでも描けるけど、どこかで「どうせできない。無理だから」と思っている自分もいると言うのです。

実現できなかったときの不安から、現実を直視できないのが原因のようです。

しかし、失敗は失敗ではありません。発明家のトーマス・エジソンの有名な言葉があります。

「私は失敗したことがない。ただ、1万通りのうまくいかない方法を見つけただけだ」

そうです。やってみてうまくいかなかったことは失敗ではありません。むしろ、何もしないでいることが失敗です。なぜなら、試してもいないなら成功する可能性は0%だからです。

「必ず成功しなければ」ではなく、「試してみよう」というゲーム感覚で、計画を立てましょう。

目標を分解すると達成率はアップする

ここでは、Bさんの「英語を話せるようになりたい」を例にして、目標設定をしていきます。

まずそもそも、「英語を話せるようになりたい」という「~たい」という表現は、願望であって、目標ではありません。実現するためには、この願望を目標にしていく必要があります。

Bさんの目標は、「自信を持ってネイティブと英語で会話ができるようになって、海外取引を任されるようになる」ということでした。

この目標を、例えば1年後までに達成していたい目標だとすると、その期間と目標が妥当なのかを確認していきます。

ちなみに、今回の目標「自信を持ってネイティブと英語で会話ができるようになって、海外取引を任されるようになる」には、大きく分けて3つの目標軸があることにお気づきでしょうか?

(1)ネイティブと英語で会話ができるようになる
(2)ネイティブとの会話に自信を持てるようになる
(3)まずは1社、海外の取引先を担当する

この3つです。多くの人が、複数の目標を組み合わせて1つの大きな目標にしがちです。

それ自体は悪いことではないですが、いざ目標に向けて行動するときは、目標を分解すると達成率がアップします。

では、分解した上で、これらの目標を達成するまでに1年という期間が妥当かどうかをチェックしていきましょう。