小さな実績からアフィリエイターネットワークを形成

同業者の動向を常にチェックする

着想を得たK氏はまず、単独でニッチなワードを狙ったアフィリエイトサイトの運営を始めた。

ここで小さな実績(「ロボアドバイザー おすすめ」で1位。月商は50万円程度)を上げたことがきっかけで、アフィリエイターが集うコミュニティに呼ばれるようになり、儲かっているメディアに関する情報が入り続ける状況を作ることが出来たという。

また、K氏は取材を行い寄稿することを得意としているため、何らかの興味を持っているテーマがあった際にはメディアに寄稿していくことで質の高いコミュニティに入り込めるという強みを持っている。

仮想通貨に関してもこの方法でコミュニティに入り込んでいった。

このコミュニティでは、儲かっているメディアに関する記事のスクリーンショットや伝聞情報が共有され、当時、転職系インフルエンサーが運営していたある転職サイトが儲かっているといった収益に関する情報を知ることも出来た。

自分自身でも儲かっているメディアに関する情報収集は続けており、ダイヤモンド社が運営する『ZAi』というメディアが同社のドメインパワーを活用し検索順位を安定的に上げていることを発見していた。

転職という同業だけでなく、他のテーマでアフィリエイトに取り組んでいる企業からも常に学ぼうと意識していたのである。

SNSのプロフページを見て思案している男性
写真=iStock.com/everythingpossible
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インターンの経験と学生起業家のコミュニティを活用

学生起業の成功例のほとんどがインターンからの気付き

M氏は広告系の企業でインターンを経験しており、広告関連事業に関する情報は入手しやすい状況であった。

K氏の例では勤め人の立場を活用することについて書いたが、学生であればインターンの立場を活用しよう。

私も多くの学生起業家と話す機会があるが、成功例の大半は「インターンを経験して会社は大したことをしてなくても儲かっていることを知った。周囲の学生と同じようなことをすれば自分でもやれる」というパターンである。

キュレーションメディア(特定のテーマやジャンルに関して、インターネット上に存在する無数の記事から取捨選択して掲載することで価値を持たせた、いわゆるまとめサイトのこと)で学生起業家の成功が続いた時期があったが、そのほとんどがこのパターンであった。

特にキュレーションメディアは「安価で大量の労働力を供給出来るか」を重要視するビジネスであり、この特性が学生という立場とフィットしたということだろう。

M氏は現在でも周囲にいる学生起業家出身者とは自然と交流し、週1以上は広告業以外にも様々なビジネスに取り組む起業家との交流を続けている。

学生起業家界隈である程度結果を出している人は少ない。

ビジネスで実績を出していけば自然と、様々な場に来ないかという声がかかりやすくなり、横の繋がりが出来ていくものなのだ。

実績を積み上げると同時にコミュニティを作り続けなさい!