毛沢東を見習う習氏の根本的な弱点
毛沢東は戦略に優れていたが、最後は文化大革命の暴力に溺れて死んだ。毛沢東を見習う習氏にも根本的な弱点がある。その弱点は悉くわが国の国柄の対極にある。誰に尋ねても中国共産党の国よりも、わが国の方が人民、国民を幸せにすると言うだろう。ここがわが国の強味である。
わが国の為政者や経済人は果たしてそのことに気づいているか。わが国のよき点、国柄に示されている国民中心のあり方をしっかりと理解している指導者ならば、祖国日本への信頼を基盤にして、中国の弱点を逆手にとる賢い政策で対応できるはずだ。両国の対照的国柄を明確にして、国益につなげていける局面だが、それができているとは思えない。日本人は政治家、経済人、国民一人一人に至るまで、果敢に価値観の闘いに挑むための、知識と勇気を身につけるときだろう。
中国はいま、ウイグル人ジェノサイドを指摘されている。歴史から見れば一瞬の短さではあろうが、中国が弱さの中にあるのは間違いない。この隙を突いて、日本国の弱さを克服することを考えよう。その一例として眼前の尖閣の危機がある。尖閣を守る手立てを講ずるのだ。何よりも、自衛隊の強化と憲法改正に向かって走るときだろう。
コロナ禍の東京オリンピック
3年程前の2020年、習近平中国国家主席はウイグル人ジェノサイドに関してだけでなく、武漢ウイルス発生に打つべき手も打たず、国際社会に通告することもなくその蔓延を許したことで非難されていた。同年初頭から、日本にも中国人によって武漢ウイルスが国内に持ち込まれ拡散された。安倍晋三首相は感染者が増え続ける中、東京五輪をどうするか判断を迫られた。
20年3月24日、国際オリンピック委員会のバッハ会長と会談し、安倍首相は五輪開催の1年延期、21年夏までの開催で合意した。同決定について「朝日新聞」を筆頭に反対論が巻き起こった。朝日の反対は想定の範囲内だった。だが、東京五輪は朝日の非難とは正反対に大成功をおさめた。外国から多くの選手や関係者が来日して武漢ウイルスが広がるなどと言われたが、それも起こらなかった。振りかえればあの厳しい状況下で、日本国は政府も国民も、大いなる努力と我慢で危機を乗り切ったのだ。日本人として大いに誇ってよい。