その謝罪は、だれのためにしているか

それと謝り方。あのとき、○○くんはかなり怒っていた。

君は何度も謝った。
これは最低。

相手がどのくらい怒っているかは見極めて謝るべし。それも、1回で終わるように。
これ、訓練だからがんばるべし。つまり、相手の怒りの沈静を待つというやり方もあるのだ。

呼吸を勉強すべし。

こんなことにまでメールをくださっていたことを思い出すと、涙が出ます。

相手の怒りとどう向き合うべきでしょうか。先のメールの後半で鈴木さんは、「何度も謝らず、一度の謝罪ですませるように。相手の怒りの沈静を待つことも重要だ」と言っています。

この教えを、いまのぼくなりの言葉で表現すると、「自分のために謝るな」と言えると思います。

人を怒らせてしまったとき、だれかが思わぬ形で、自分に怒りを抱いていると知ったとき、激しく動揺します。

若いときは、その状態がとてもいやでした。嫌われたくない、誤解を解きたい、敵をつくりたくない。そうした不安に耐えることができず、ぼくはすぐ行動に移していました。その人のところに謝りに行ったり、メールを送ったり、電話を何度もかけたり。

もちろん、そうした誠意が通用することも多いので、迅速かつ誠実に謝るべきなのですが、相手の怒りが収まらない場合、それがかなわないことも多い。