相手が条件をのむこともひそかに期待
前述の通り、こちらが提示する条件は、相当高いハードルを設定します。
なので、その条件が実現することはまずあり得ないわけですが、その可能性はゼロではありません。もし、相手が、その条件をのむようなことがあれば、また、その条件を満たすような商品があれば、それはそれでラッキーと思っています。
たとえば、先ほどの「公正証書の作成」「返済トラブル時にはセミナー・コラムのネタにする」といった条件については、相手が受け入れる可能性も、わずかながらあったわけです。
もし受け入れてくれたのなら、それはそれで、仕事のネタになるのでラッキーと思っていました。
また、IPO(新規公開株)の勧誘を受けた際には、私はいつも、「これまで貴社で取り扱ってきたIPOで、実際に上場した銘柄があるのなら、検討する」との条件を出しています。
実際、そのような実績のある業者であれば、勧誘してきたIPOが上場する可能性はまったくゼロではなく、もし上場が実現すれば相当な利益が期待できるので、投資してみる価値はあるとの判断です。
ただ、残念ながら今のところ、この条件を叶えてくれる業者は一社もありません。
このように私は、「できる条件を提示する」ことで、無下に断れない話を断りつつも、実はひそかに、その条件をのんでくれる案件があることにも、淡い期待を抱いております。