「中国は開放的」だとアピールしたい
ウイズダムトゥリー資産管理会社の任麗倩は、こんな見方を示している。
「中国は相互利益があると見られる分野では、そのバリューチェーンのアップグレードを支援するだろう。特に製造業、新エネルギーなどは中国が改善したい領域だ。それと同時に、中国はテスラのようなグローバル企業とのパートナーシップを通じて、中国が外資や外国技術に対して開放的であるということを示したいと焦っている」
「ビジネスレベルでは、中国はグローバルサプライチェーンの相関性をレベルアップし、維持することを目指し、商取引への門戸が開いていることを示したいのだろう」
「マスクのような人物にこうした閣僚たちが面会したがるのは、彼が産業をアップグレードさせる領域の人物であるからだ。中国人に雇用機会を提供し、効率の良い、クオリティの良い生産をさせる、そういう人物。彼は中国で最も人気のある企業家で、中国政府関係者だけでなく、国内の著名中国人企業家も喜んで彼と会いたがるだろう」
中国シェアトップはBYD
中国はテスラにとって米国に次ぐ第2の市場で、上海工場はテスラのグローバルな最大の製造センターだ。2022年、テスラ上海工場は71.1万台の自動車を納車し、テスラの世界シェアの半分以上を占めている。
同時に、中国のEV市場の値下げ合戦が激化、テスラはBYDやNIO、XPengとの価格競争に直面している。中国自動車センターのデータによれば、2022年の中国における新エネ車の販売量は688.7万台、世界販売台数の60%を超えている。
2022年、中国で販売されたEVのうち、80%が国内ブランド。市場研究機構のカウンターポイントのデータでは、BYDが29.7%のシェアで断トツトップ。テスラはシェア8.8%で、第3位だった。