ライブの動画配信で商品を手に取り、性能を説明する店舗もあります。どれだけ美味しそうな写真を掲載しても、実際に店で注文したら肉の量が少なかった、彩りが悪かったという経験は、誰にでもあると思います。中国では、これに厳しい目が向けられているのです。動画配信はユーザーから信頼を獲得する重要なツールとして活用されています。
好まざる客を排除…店がユーザーを評価する仕組み
メイトゥアンにある多くの店舗では、チャットで問合せすると10秒以内に返信があります。深夜であっても同様です。この迅速性も、利用者からの評価対象になっています。
飲食店ではこのほか、味はもちろん、店員の応対、サービス、店舗の清潔さなども対象になっています。当然、利用者は評価が高い店舗を選ぶため、熾烈な争いが行われます。その結果、優良な店舗・サービスだけが生き残ることができるのです。
ユーザーが店を評価するのはもちろんですが、メイトゥアンのグルメサイトでは店側もユーザーを評価しています(ユーザーの評価は非公開)。これが「食べログ」との大きな違いです。予約したのに来店しなかった、不正なキャンセルをした、2以下の低評価を複数回つけた、などの利用者を店側が拒否できる機能が設けられています。
評価の低いユーザーが検索してもヒットしないようにしたり、店が表示されても割引が一切つかなかったり、いつも「休業」の表示をすることもできます。そうすると低評価のユーザーは、その店に来店しなくなります。結果、「好まざる客」が排除され、その店にとっても大きなメリットがあるのです。
メイトゥアンのプラットフォーム上では、店舗も守られているのです。利用者が店舗を選ぶように、店舗も利用者を選べるようになっているのは公平なシステムと言えるでしょう。
細かく分けて、すきまを埋める「1キロ四方のセグメンテーション」
グルメサイトの域を超えて、ライフスタイル全般において「ほしいものをすぐ届ける」社会インフラを確立したメイトゥアン。そのビジネスモデルのポイントはいくつかありますが、特筆すべきは最小1キロメートル四方の細かいセグメンテーションにあります。
メイトゥアンの口コミサイトでの評価ランキングは、基本的に1~2キロメートル四方の範囲で常に並び替えが行われ、有名な店舗でなくても上位にランクインされるチャンスがあります。