卓越した成果を出すにはどうすればいいのか。ワンキャリア取締役の北野唯我さんは「ドラッカーは『強みによってのみ人は卓越した成果を出せる』と言っている。コンサル大手のマッキンゼーの人材育成は、そのセオリーを踏まえている」という――。
※本稿は、北野唯我『キャリアを切り開く言葉71』(KADOKAWA)の一部を再編集したものです。
マッキンゼーが部下との1on1で必ずする質問
外資系戦略コンサルティング企業であるマッキンゼーの友人に聞いた「強みの伸ばし方」に関する話があります。
僕の友人のチームは、面白い1on1をするらしいのです。これはチームによるとのことで、マッキンゼー全体で取り組んでいることではないのですが、僕はそれが「マッキンゼー流、強みの伸ばし方」とも呼べるものだと思ったものです。
その1on1とは、「ひたすら強みにフォーカスする1on1」です。頻度としては、1週間に30分ずつ。忙しいときは隔週でやっていたそうです。
そこでは、主に3つの話を上長とします。
まず話すことは、
①今週できたこと(うまくできたこと)。
次に聞くのは、
②次の週にやること(=できるようになること)。
最後は、
③上長へのフィードバックやヘルプが必要なこと。
その友人は最初、1on1でこれらのことを聞かれて困ったらしいです。特に難しかったのが①。なぜかというと、そもそも、入社当初は「①できたこと」がまともになかった、と思ったからです。
とくにマッキンゼーはビジネス戦闘力が高めな人が多いですから、新人や若手が「自分ができたことなんて何もない」と思うのも仕方ないのでしょう。