「老けて見える人」のNG習慣
まずは、次のチェックリストを見てください。
【食事】
□お腹がすいたら、食べ物を探してすぐに空腹を満たしている
□コーヒー、紅茶には砂糖を欠かさない。甘い清涼飲料水が好き
□食卓に出されたものは残さず食べる
□魚はあまり食べない/ほとんど食べる習慣がない
□大豆や大豆食品はあまり食べない/ほとんど食べる習慣がない
【日常の行動】
□運動の習慣がなく、食後も体は動かさない
□服装は、体形の目立たないゆったりめのもので、暗色系を選ぶ
□電車やバスなどではいつも席に座る
□なるべく歩かないように行動している
□睡眠時間は毎日5時間未満
【メンタル】
□ストレスを感じても、じっと我慢してやり過ごす
□知らない人や自分より若い世代と付き合うことは避けている
□スマホやタブレット型端末、新しいアプリなどは苦手なので使わない
みなさんにも、なんとなく続けてしまっている習慣や行動が、1つや2つあるのではないでしょうか。
ところが、これら普段なら意識することもなく見逃してしまいがちなNG生活習慣の積み重ねで、顔や体形、姿勢などの老化が進み、見た目年齢が実年齢より10歳も20歳も老けてしまうのです。
それでは、これらの習慣がなぜ、老化スピードを加速させてしまうかについて説明していきましょう。
「老け顔」の原因は血管の老化
ある日突然、鏡に映った自分の顔を見て、シミやしわ、たるみなど、老化のサインに気づき、ショックを受けたことはありませんか。
40代から起こるこうした「顔の老化」サインは、血管年齢の老化とともに現れ始めます。
「血管年齢」と「見た目年齢」との関係を調査した愛媛大学医学部附属病院の報告があります。この報告によると、同病院の抗加齢ドックおよび抗加齢皮膚ドックを受診した273人(女性187人、男性86人)の血管年齢(頸動脈の壁の厚さ)と実年齢を調べたところ、看護師20人が判断して「歳をとって見える人」ほど頸動脈の壁が厚く(血管年齢が高い)、「若く見える人」ほど頸動脈の壁が薄い(血管年齢が低い)ことが判明しました。
私のクリニックに通院する患者さんを見ても、男女を問わず、「血管年齢検査」で血管年齢が高い患者さんほど、顔にシミ、しわ、たるみなどが目立ち、実年齢よりも老けて見える傾向があります。
ちなみに、血管年齢検査は血管の硬さ(動脈硬化度)を評価する検査で、指先や手足に取り付けたセンサーを用いて行う「加速度脈波検査」や「脈波伝播速度検査」で測定することが可能です(最近では、人間ドックなどの検査項目に組み込まれている場合もあります)。