ゲーム依存症はアルコール依存症と似ている

「インターネットゲーム障害」は、ただ単に長時間連続でゲームをするだけでは該当しない。

ゲームをしていない時もゲームのことを考え続け、取り上げられた時にイライラしたり不安になったり、それからだんだんとゲーム時間が長くなっていったり、現実生活での関係性がどうでもよくなってしまったり、現実逃避のためにゲームに没頭したりするかどうかで診断される(※4)

※4 アメリカ精神医学会. 日本語版: 日本精神神経学会監修. DSM-5 精神疾患の診断・統計マニュアル. 医学書院;東京;2014.

項目的にはアルコール依存症と似ている。

というのも、メカニズムはまだ分かっていないものの、ゲーム依存はその他の依存症と大して変わらないのではないか、と推察されるからである。

ゲーム依存症はアルコール依存症と似ている
写真=iStock.com/Liudmila Chernetska
ゲーム依存症はアルコール依存症と似ている(※写真はイメージです)

若ければ若いほど依存も強固になりやすい

依存症は脳の「報酬系」と呼ばれる経路と、扁桃へんとう体という快・不快を判断する構造に関係する。

年をとれば脳が変性し、神経伝達物質は誰でも緩やかに枯渇していく。

反対に若ければ若いほど、脳の神経伝達物質はたくさん出て、それを受け取る報酬系の受容体もしっかり機能する。そのため依存も強固になりやすい。