ただ、何事もバランスが大事です。当然のことながら、水をたくさん飲めば、その分、尿の量も増えます。寝る前に水分を摂りすぎることによって夜間頻尿になるケースも、実は少なくないのです。
また、寝る前だけたくさん摂るのではなく、朝から夜までの間に、こまめに水分補給をしてください。なお、温かい飲みものと冷たい飲みものとでは、冷たい飲みもののほうが体が冷え、膀胱の筋肉が縮んで、尿意を感じやすくなります。
夜間頻尿に悩んでいる人は、できるだけ温かい飲みものを口にするようにしましょう。
寝る前のカフェイン、アルコール、塩分はNG
寝る前には、できるだけカフェインやアルコールを摂らないようにしましょう。カフェインには利尿作用があるからです。高齢者が好きな緑茶、特に玉露には、コーヒーの2倍以上のカフェインが含まれています。
寝る前にどうしてもお茶が飲みたくなったときは、カフェインがほとんど、もしくはまったく含まれていない煎茶やウーロン茶、麦茶、ハーブティーなどを飲むようにしましょう。
アルコールにも利尿作用がありますが、中でも、新陳代謝を促すカリウムが含まれているビールや赤ワイン、紹興酒などを飲むと、頻尿になりやすくなります。
しかもビールは水などに比べ、10倍の速さで尿を作るといわれており、体外に水分が排出されると、体は脱水状態になるのを防ぐため、さらに水分が欲しくなるという悪循環に陥ります。夜間頻尿が気になる方は、寝る前のお酒はできるだけ控えるようにしましょう。