OB・OGたちが感じ取った「ライバル意識」と「学歴偏重」

ともすれば頑なに見える秋篠宮家の姿勢には「天皇家に対する複雑な思いがあるのでは」との指摘が、学習院OB・OGの間には根強くあります。

天皇陛下は、在学中から学習院のオーケストラに所属し、卒業後も演奏会に出演するなど熱心に学習院との交流を続けておられます。学内でお見かけするご様子はいつも落ち着いておられる印象でした。

いっぽう秋篠宮さまの印象は、よく伝えられる通り、「やんちゃな次男坊」といったところでしょうか。大学では「自然文化研究会」というサークルを主宰、自ら勧誘されたとされる川嶋紀子さん(後の紀子さま)を始めとするご学友と一緒に行動されていました。

藤澤志穂子『学習院女子と皇室』(新潮新書)
藤澤志穂子『学習院女子と皇室』(新潮新書)

優等生的な天皇陛下に対し、次男として何らかの劣等感や辛さ、居心地の悪さを感じておられたのではないか、とみるOBもあります。「将来を見据えて育てられた長男と、比較的、自由に育てられた次男」といった違いはあったのかもしれません。

そんな事情を含めてのお二人の違いを、ある学習院OBはこう評していました。

「学内の運動会などで、誘導されなくても貴賓席に進んで座るのが秋篠宮殿下、率先して一般席に座ろうとし、周囲を慌てさせてしまうのが天皇陛下」

この天皇陛下のために、運動会当日に早朝から一般席を確保する役目を仰せつかった父兄がありました。その気遣いを察知した陛下はその後、貴賓席に座るようになったそうです。皇族の気苦労は私たちにははかりしれないものがあります。

皇嗣家となった秋篠宮家と天皇家の微妙な関係

いっぽうで悠仁さまの誕生で、皇嗣家となった秋篠宮家には、天皇家に対する微妙な「ライバル意識」のような思いを持たざるを得なくなった側面もあるのでしょう。

悠仁さまを学習院ではなく、お茶の水女子大附属に幼稚園から進学させたのは、保育年数の違いというより、ゆくゆくは学習院よりハイレベルの学校に進ませたいという思いがあったとしても不思議ではありません。

紀子さまの教育熱心さを、ある官僚は、消息筋の話として「何とかして悠仁さまを東大に推薦で入学させたいと、いろんな制度を調べておられると聞く」と打ち明けます。

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