人に与える印象を良くするにはどうすればいいのか。消化器内科医の江田証氏は「見た目の健やかさには、腸内環境が大きく影響している。腸で活発にセロトニンがつくられている人は、姿勢が良くなり表情も明るくなる」という――。
※本稿は、江田証『超一流の腸活術 最高のパフォーマンスを生み出すための食事法と習慣』(KADOKAWA)の一部を再編集したものです。
「見た目」の影響力は想像以上に高い
人の第一印象の55パーセントは「見た目」で決まる――有名なメラビアンの法則だ。
ビジネスの世界では、「成功している人は見た目がよい」「見た目がよい人ほど年収が高い」などとよく言われる。「収入が高ければ質の良いものを身につけることができるからではないか」という見方もあるが、本質をついていない。
これは、その人の内面からにじみ出る見た目の健やかさが、仕事の評価や成功にも大きなプラスの影響を与えているという意味なのだ。
健康的で生気にあふれ、活力がみなぎっている人は、それだけで「仕事ができそう」「頑張ってくれそう」という印象になる。実際はそれほどでなくても、そうした評価や信頼が人を育てることも少なくない。逆に、いつ会っても顔色が悪かったり元気がなかったりでは、実はすごく優秀であっても「大丈夫かな」「任せられるかな」といったネガティブな印象を持たれがちになる。
もちろん「人間は見た目がすべてではない」し、「外見だけではわからない」ことも多い。人の真価は、誠実さや心の美しさなどの人間的美徳、内面に秘めた情熱や志にあると私も信じている。しかし一方で、外見という“情報”によって周囲に与える印象やもたらす感情が左右され、判断や評価などが大きく変わってしまうのも悲しいかな、「現実」なのである。