幼少期に理不尽に怒られ、恋愛機能不全になった例

IT企業にお勤めのYさんですが、恋愛における「好き」という感情がよくわからない、というご相談でいらっしゃいました。

もちろん、お付き合いした経験は何度もありますが、相手に告白されて付き合うということがほとんどで、もちろん相手に対して好意があるからOKをしてきました。ただ、自分から「好き」と伝えたことはないそうです。

本当に「好き」とはなにか? 「好きかどうか?」と尋ねられても、好きという感情がぼやけるような、逃げていくような感覚に苛まれています。

お付き合いしているときも、しっかりと付き合っているというよりは、どこか心ここにあらずであったそうです。

コミットする、親密になる、ということに対して強い恐れがあり、付き合う、別れる、ということについても決定することについて無意識で回避したくなるようです。

仕事でもそうした傾向があり、責任を背負うことについて、どうしても強い恐れを感じてしまいます。逃げ腰になってしまうことについて上司から指摘されたこともありますが、変えたくても変えられません。

幼い頃に、親に急に怒られる、といった経験が多かったそうで、自分がその場に参加していると不意に理不尽な目に遭う恐れから、物事にコミットしないことが自分を守る方法になっていたそうです。

残業しているビジネスマン
写真=iStock.com/PonyWang
※写真はイメージです

仕事を大量に振られてもNOと言えない理由は…

メーカーにお勤めのGさんは、多忙な日々を送っていました。

自分に降り掛かってくる業務は嫌とは言わずに受け、会社のためにということで、献身的に働いています。自分の成長のためにもなる、と休日出勤もいとわず働いていました。

ただ、次第に仕事量も増え、仕事が回らなくなってきました。一人ではさばききれない量であったのですが、NOと言わずに引き受けていたのです。

さすがに、仕事が増えすぎて、ついにある朝、会社に行こうとしてもベッドから起きられなくなってしまいました。連休で休んで回復してなんとか復帰できましたが、このままでは良くないと感じるようになりました。

同期の友人に相談すると、「自分が受けるべき仕事と、そうではない仕事とは感覚でわかるでしょう?」といわれます。