お金持ちではない家庭は、海外留学をあきらめるしかないのか。海外進学のエキスパートである山内勇樹さんは「転入、奨学金、学内バイトという3つの制度を活用すれば、貯金ゼロの家庭でも、海外留学することはできる」という――。
※本稿は、山内勇樹『やりたいことが見つからなければ留学しなさい。』(かんき出版)の一部を再編集したものです。
1500万円あれば海外大を卒業できる
海外留学は「お金持ちしかできない」と思われている方も多いのですが、そんなことはありません。決して安くはありませんが、手立てはあります。多くのご家庭、お子さんが、なんとか工夫をしながら留学費用を工面しています。
最初に、現実的な話から入りましょう。ここでは生活費は含まず、学費だけを扱います。
筆者註※この項目で掲載する金額は、為替レートにより変化します。あくまで目安の金額としてお読みください。あらかじめご了承いただければ幸いです。
日本人留学生の一般的な進学ルートとなるのは、1、2年次の2年間の学習をコミュニティーカレッジ(コミカレ)、もしくは他の4年制大学で行い、3年になって目的の大学へ編入するという「トランスファー入学」という方法です。
コミカレは4年制大学より、1年間の授業料が数百万円安く、直接4年制大学に入るよりもハードルが低い方法です。
この、「コミカレ(コミュニティカレッジ)2年間、4年制大学2年間」の学費は、おおよそ1500万円です。内訳は、コミカレの学費が年間140万円、4年制大学の学費が年間600万円となります。ちなみに、4年制大学へ1年次から入学すると、合計は2400万円に跳ね上がることになります。