なぜ「なじめない」と感じてしまうのか

「職場になかなかなじめない」と感じる人の多くは、新しい環境や人間関係に対して強く緊張してしまう、恥ずかしいと感じてしまうなどの傾向があります。また、自己肯定感が低く、自分に自信がないという人も、「相手にされないかもしれない」「相手がいやがるんじゃないか」といった不安を抱えて、人に話しかけることを躊躇してしまいます。

過去の失敗経験を引きずっている人も少なくありません。たとえば学生時代に、同じクラスの子に頑張って話しかけ、一緒に昼ごはんを食べたけれど、全く盛り上がらなかった。前の職場で、何かわからないことがあって上司や先輩に質問したところ、「自分で考えろ」と突き放された、などです。

もともと自己肯定感が低かったり自分に自信がなかったりする人は、そういった失敗経験を引きずりやすく「また同じことが起こるのではないか」と考える傾向があるため、自分から話しかけることに抵抗を感じてしまいます。

そして、仕事で何かわからないことがあっても、なかなか質問したり相談したりすることができません。報連相ができずにトラブルになったりと、あとあと仕事に影響が出ることにもなってしまいます。

一方、価値観や社内風土が合わないためになじめないという人は、新しい環境に対してやや斜に構えたところがあるようです。「私はここの人たちとは違うから」と、自分で壁をつくっている人が多いように感じます。どちらかというと、「なじめない」というよりも、「自分からなじもうとしない」わけです。こうした姿勢は、周囲も敏感に感じ取りますし、チームプレーにも悪い影響を及ぼすことがあります。

すぐにできる「職場になじむための3つの習慣」

では、どうしたら職場になじむことができるのでしょうか。すぐにできることは大きく3つあります。できるところから始めて、ぜひ習慣にしてほしいと思います。

① 仕事に関する質問をする

質問することは、勇気がいるし、苦手な人も多いかもしれません。しかし、これが相手とキャッチボールを始める一番良いアクションです。ただ、いきなりプライベートな質問をするのは、お互いの共通点がわからない状態から始めないといけませんから非常にハードルが高い。一方、仕事は共通の話題なので、質問するときにもうまくいきやすいでしょう。

質問されると、相手は頼られていると感じてうれしく思うことが多いので、実は迷惑がられることはほとんどありません。それに仕事の話なので、話が盛り上がる、盛り上がらないといったことも気にする必要はありません。

同僚とランチ
写真=iStock.com/KatarzynaBialasiewicz
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